老人ホームでの面会の頻度やマナーについて

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老人ホームにご親族が入居している際、「こまめに顔を見に行きたい」と思っていても、仕事や日常生活の用事に追われて、つい面会に行くのを忘れてしまう、タイミングを逃してしまう、しまいには足が遠のいてしまう・・・といった方も多いのではないでしょうか。そもそも、老人ホームへはどのような理由で面会に行くのでしょうか。今回は、老人ホームへ面会に行く理由も踏まえ、頻度や面会時のマナーなどについて解説していきます。

面会に行く理由は?

顔を見に行くため

面会に行く側は、コミュニケーションのために、老人ホームへ面会に行っているという理由が最も多いようです。

入居者本人の精神状態を安定させてあげられる

他人との生活、環境の変化などに入居者は多少なりとも不安が募りがちです。それにより、やり場のない感情を他人に向けてしまうことや、認知症が悪化してしまうこともあります。近親者が面会に行くことで、入居者本人が孤独感を感じづらく、気持ちも落ち着きやすくなります。

必需品の補充、持ち帰りのため

施設のサービス内容にもよりますが、洗濯や必需品の買い出しなどはサービスオプション料金が発生するケースが多いため、可能な限り、洗濯物の交換やおむつ、入れ歯の洗浄剤などの消耗品の補充を行うために家族が定期的に老人ホームに訪れるというケースもあります。

スタッフとの信頼関係を構築するため

面会に行く事で、施設のスタッフとあいさつや会話をすることで、顔なじみになり、必要な時にコミュニケーションが取りやすくなり、入居者本人の健康状態や最近の様子など、細かな情報交換も気軽に確認しやすくなります。また、施設スタッフに家族の気持ちを伝えることや、お願いもしやすくなります。

施設スタッフとのコミュニケーションポイント

スタッフの説明をきちんと聞く

面会でスタッフから相談を受けても、わからないまま話を鵜呑みにしてしまうと、後から意見の食い違いが生まれることも。スタッフから話があったら、しっかり聞き、わからないことは必ず詳しい説明を求め理解に相違が無いか確認しましょう。

心配な点はスタッフに相談する

離れて暮らしているとはいえ、家族として入居者本人にどういったフォローができるのか迷うときは、気軽にスタッフに打ち明けてみましょう。施設によっては定期的にスタッフとのミーティングに家族が参加したり、ソーシャルワーカーと日頃から連絡を取り合ったりすることができます。施設のスタッフは多くの入居者や家族と関わっているので、適切なアドバイスをしてくれるでしょう。

面会の頻度はどれくらい?

施設によっては面会に関し基準がある可能性もありますが、通常時であれば面会の頻度には制限は無いことが多いです。(感染症流行シーズンなどは面会に規制がかかりやすいです。)ではどれくらいの頻度で面会にいくのがベストなのでしょうか。

面会頻度の目安

統計的には面会の頻度は「週1回程度」が最も多いようです。更に細かく区分すると以下の順となります。

  • 週に1~2回
  • 月に1回
  • 2週に1回
  • 年に1~2回

こまめに訪れている場合は、自宅と老人ホームの距離が近いというのも大きな理由のひとつです。物理的な理由も絡むため、理想的な頻度がどれくらいという提言はできませんが、適度な距離を保ちながら定期的に足を運び、入居者との絆を結んでいる人が多いようです。一方で離れて暮らすことになったのをきっかけに、正月やお盆など季節の節目や長期休暇のときしか訪問できないなどで、年に1~2回や、それ以下の頻度の方もいます。少ない割合とはいえ、老人ホームに世話をまかせっきりにしている例もあることがわかります。

面会日時を決めるポイント

入居者の生活スケジュールやおすすめの時間帯を確認する

まずは、「面会しやすい時間」をあらかじめ確認してみましょう。入居者の身体の状態にもよりますが、特に介護度が重めの方との面会は、入居者の生活リズムを害さないよう気を配りましょう。施設では日中に面会時間を決めているところが大半です。早朝だと健康状態のチェックや朝食などでバタバタしますし、食事どきやお風呂の時間、行事のある日はゆっくり話せないこともあるので、前もって確かめておきましょう。多くの老人ホームが15時前後をおやつタイムにしており、そこから夕食までの間は、レクリエーションや趣味を楽しむ自由時間とされています。そのため15~17時くらいが面会時間としておすすめの時間となります。一日の中で入居者がおしゃべりをゆっくり楽しみ、お散歩やお買い物に出かけて気分転換する時間なので、面会にもふさわしい時間帯といえるでしょう。

面会時間の目安

基本的には面会可能時間内であれば面会時間には制限はないですが、面会中に、入居者が「眠そう」「言葉数が少なくなった」「姿勢が悪くなってきた」と感じた時を面会終了の合図にしてみてはいかがでしょうか。せっかくの面会時間は長く楽しみたいものですが、高齢である入居者は無理をすると体調不良にもつながりかねません。面会中は、入居者の言葉や反応、表情を観察しながら楽しい時間を過ごすよう気遣いしてみましょう。

イベント行事開催日を確認する

老人ホームでは、ひなまつりやクリスマス会など、季節を楽しむイベント行事を行っているところもあります。イベント行事と重なる場合は、ゆっくりとお話ができない場合があるので避けるのが無難ですが、あえてイベント開催日に合わせることで入居者の生活を違う角度で見ることができる機会になります。入居者と一緒にイベント行事を楽しめば、共通の話題も生まれます。大体のイベントは施設スタッフやボランティアなどによるものですので、入居者との親交の深さや入居者同士の人間関係なども把握するよい機会となるでしょう。なお、イベントに入居者以外が参加可能であるかどうかは確認しておく必要があります。

担当スタッフのいる日を確認する

入居者の日頃の状況なども確認したい、また相談したいことがあるなどの場合は、面会日に入居者の担当スタッフがいるか否かの確認、担当者名をあらかじめ聞いておくとよいでしょう。担当スタッフは、面会時にずっとそばにはいられないものの、何か不都合があった時にフォローもしてもらいやすいので担当スタッフのいる日に面会に行くと安心です。

面会の際の注意点

事前に施設に確認する

前述した通り、老人ホームへの面会は様々な可能性を懸念し、事前に施設側に確認をしておくのが安心です。面会時間はもちろん、以下の点も併せて確認していましょう。

面会の可否

面会時間内であれば、基本的に面会することは可能ですが、インフルエンザなど感染症の流行シーズンでは感染拡大を防ぐため、その他にも施設側の状況によって面会時間に制限、または不可能としている場合もあります。

家族以外の面会、同伴者(子供、ペット等)について

家族以外の方が老人ホームを訪ねる場合は、事前に連絡するのが一番安心です。感染症予防・衛生上などの観点から、体調を崩されている方はもちろん、免疫力の弱い赤ちゃんや高齢者の方などが頻繁に面会に訪れることはおすすめできません。他の入居者への配慮で、子供の来館自体を不可としているところもあります。また、ペット可の老人ホームでも、お部屋以外の同伴はNGなどの例があります。老人ホームの規模や設備、規則によって異なってくるので確認しましょう。

服装について

訪問時の服装にマナーなど決まりはありませんが、あえて注意点をあげるなら、露出度の高い服装は避けた方が良いでしょう。また、ひどく汚れた衣服や靴での来訪も、好ましくありません。入居されている方の生活の場に訪れるということを忘れず、清潔感のある服装を心がけましょう。

お土産について

老人ホームへ面会に行く際に、入居者が好きな食べ物を持参したいと思う方もいらっしゃるでしょう。そのときは、入居者が食事制限をしてないか、糖尿病などの持病がないかを確認します。施設では日々入居者の栄養管理を行っているので、手土産を食べてカロリーを摂ってしまうと、場合によっては薬の投与や食事のメニューを調整し直さなくてはいけません。また、老人ホームへ入居後、家で食べていた料理が恋しくなって食べたいメニューをリクエストされることがあるかもしれません。残念ながら家から調理した料理を老人ホームのへ持ち込むと、食中毒感染などを心配しなくてはいけません。持病や嚥下能力に影響してしまう可能性もあります。更にお菓子を入居者に預けると隠れてこっそり食べてしまうので、控えたほうがいいでしょう。

以上のことから、入居者の身体状態によっては食事を制限されている場合もありますので、お土産には食べ物ではなく小物を選ぶのもおすすめです。入居者がなかなかお買い物に行けない様子であればなおのこと、老人ホーム内での生活で役立てられる小物も喜ばれます。例えば、パズル、折り紙、毛糸、ビーズ、塗り絵、色えんぴつなど、指先を使う手工芸や趣味のものに関係する材料などなども人気です。

スタッフや他の入居者の分は必要ない

基本的に施設側はお土産を受け取らないとしている施設がほとんどです。お土産を持ってこられる方や持ってこられない方、受け取った、受け取られなかったなど、来訪者や施設スタッフごとの対応に差があることで、思わぬ人間関係のトラブルにつながることもあります。こういったことを防ぐためにも、施設の方針として、お土産や差し入れを断る施設が多いようです。

また、周りの入居者へのお土産も一部のフロアにおける人間関係に思いもしない影響を与えることがあります。「あの人はもらったのに自分はもらってない」など、優越感や劣等感を植え付ける原因にもなり得ます。また入居者本人へのお土産同様、老人ホームは高齢者施設となりますので、食品類のお土産は更に細心の注意が必要となります。

これらの理由から施設スタッフや周りの入居者へのお土産は用意しなくてもいいというのが一般的です。

まとめ

老人ホームなどの介護施設への面会は、敷居が高い印象があるかもしれませんが、面会は、気の合うご家族や知人と他愛もない話ができる入居者にとってはとても大切な時間です。物理的な理由も絡むため、理想的な頻度がどれくらいという提言はできませんが、疎遠になってしまうことの方が悲しいことですので、気負わずに無理のない頻度を保ち、ご家族の方が会いに行けるときに会えるのが一番良い頻度ではないでしょうか。